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【タイガ警備保障心霊対策課】

 北陵地区にはタイガグループが所有する私有地がある。そこには立派なペンションが建っており、屋外・屋内の二ヶ所に温泉まで作られていた。
 リフトに乗って山の上に行けば、スキーやスノーボードが楽しめる。また畑もあり、雪ごと掘り返せば甘味を増した野菜が見つかる。
 普段、ここは大河アカリが友人を連れて遊びに来ている場であった。しかし今は…。
「ホラホラ、早く逃げないと雪玉ぶっつけられるぞ?」
 アカリは逃げ惑う社員やアルバイト達を見ながら、冷静に声をかけている。
 雪草原では今、一メートルほどの大きさの雪ダルマが、社員やアルバイト達を追い掛け回していた。
 雪ダルマは遠くへ行く者には開いた口から大量の雪玉を吐き出して当て、中距離にいる者には両腕に氷の氷柱を作り、伸ばして当てようとする。氷柱は刃物のように鋭くはないものの、バットのように硬い。
 近付こうとしても、雪ダルマは自分を中心に半径3メートルほどの氷を作り、うっかり入ると滑って転ぶ。
「あの雪ダルマ達、なかなか良い出来だな」
「ふふっ、そうでしょう? この日の為に、研究を重ねてきましたから」
 アカリの近くには、雪のカマクラに入りながら甘酒を飲む棗菫子と芹沢千雨の姿があった。ちなみに大河ヒナはアカリの隣にいて、じっと現場を見つめている。
「…まあアイツらにとっては、災難だな」
 二人の会話を聞いて、アカリは気の毒そうに部下達に視線を向けた。


 それはまだ秋の季節だった頃、菫子から千雨に連絡が入ったのだ。
 五センチにもみたない雪ダルマの人形が大量に手に入った。しかし霊技アイテムで、雪ダルマに人形を埋め込み、霊力を注ぎ込むと、何とその雪ダルマは動き出す。そして霊力を注ぎ込んだ者の意志通りに動くのだと言う。
 面白がって千雨は購入し、そして人工雪を使って実験を重ねたのだ。

 そして今日、集められた宵闇の者と業魂は一体化しながら、雪ダルマ達と戦っている。
 しかし足元が雪である上に、今日は少し吹雪いて視界が悪い。戦い辛い環境をあえて選んで、今日ここに訪れたのだ。
「業魔との戦いは厳しさを増す一方だ。ここは一つ、冬という厳しい季節と環境の中、精神と体を鍛えようということになった。精神鍛錬はオカ研に任せ、こちらは体力面を鍛えることになったのだが……まさに阿鼻叫喚だな」
 悪条件で戦っているせいか、思いっきり苦戦していた。
「楽な修行なんてありませんよ、アカリさん。厳しい方が彼らの為になります」
「まあ雪ダルマのどこかにある人形を壊さない限りは雪ダルマは壊れないし、また雪がたんまりあるからいくらでも体は再生できる上に、武器となる氷も雪も吸い取れるからな」
 雪ダルマ達にとってはこれ以上ないほどの好条件だった。
 時には複数合体して、大きくなって攻撃する場面も見られている。こういった攻撃の仕方は全て、千雨があらかじめ実験で可能なことが分かっていた。
「使う条件が限られているから売れ残るアイテムとして引き受けたんだが、売れて良かった良かった」
「条件が限られていても、使い方によりますよ。こちらとしては良いアイテムです」
 鍋をつっつきながら笑い合う菫子と千雨の会話を聞いて、アカリは軽く頭痛を感じる。
「…まっ、寒い思いはしても、命に関わることはないだろう。とりあえず、頑張ってくれ」


<解説>
 ある意味、ギャグ戦闘物です★
 敵は雪ダルマ、しかも戦い辛いです、思いっきり。
 しかしその反面、どんなに強い攻撃でもしてOKです。場所が場所ですしね。
 思いっきり暴れて、思いっきりギャグ的なことをしてほしかったです。
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【2013/01/26 12:11】 | ライター
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