家庭教師ヒットマン リボーン!・「バレンタインは大騒動!?」11

2012.01.29(17:36)

 こういう訳の分からなさは、間違いなく子供ランボだ。
「ああなるまで、十年か…」
 ふとバラに口付けしていた大人ランボを思い出し、その過程は長そうだと思った。
 ぎゃあぎゃあ喚きたてるランボを無視し、花を花瓶に入れて、部屋に持って行くと、皆が帰ってきたようだった。
 一階が騒がしくなったので、カバンを置いて階段を下りた。
「あら、ツナくん。帰ってたのね」
「随分遅かったんだな」
「これでも待っていたのよ」
 母に次いで、リボーンやビアンキも一緒だったようだ。
 イーピンはすでにランボと駆け回りはじめている。
「ゴメン、ちょっといろいろあってさ。それよりランボ一人残して買い物に行くなよ。家の鍵も開けっ放しだったよ」
「あらあら、ごめんなさいね。ツナ、すぐに帰ってくるだろうと思って…。ちょっとの間だったから」
「無用心だよ」
 文句を言いながら、買い物袋をダイニングへ持っていく。
「仕方ねーだろ? あのバカウシ、何をやっても起きねーし」
「待ってても時間が過ぎていくだけだったのよ。無駄でしょ?」
「…あっさり切り捨てるなよ、ビアンキ」
 その切れ味に、思わず背筋が寒くなった。
「ホントにごめんなさい。お詫びに今日の夕ご飯、豪華にするから。バレンタインだしね」
 無邪気な母の笑みに、怒りもしぼんでいく。
「はあ…。これからは気をつけてね」
「はいはい。それじゃあできたら呼ぶから」
「うん。部屋にいるね」
「オレも行くぞ」
 そう言ってリボーンが肩に飛び乗ってきた。
「それじゃあアタシはお風呂先に入るわね」
 ビアンキは洗面所へ入っていった。
「じゃあ夕食、楽しみにしてるから」
「は~い」 



 リボーンを肩に乗せたまま部屋に上がり、扉を閉めると深くため息をついた。
「ふぅ…。つっかれたぁ」
「今日は散々だったな、ツナ」
「…どこからどう見ていた?」
 今日は学校でリボーンの姿は見かけなかった。
 そんな余裕は無かったとは言え、見かければすぐに気付いたはずだ。
「さすがのオレも、校舎の中は危険だったからな。校舎の中に付けてあるカメラで観察してた」
 リボーンがそう言って指さした先には、テーブルにノートパソコンが置かれてあった。
 もちろん、自分のではない。
「お前…こういうのって、何て言うのか知っているか?」
 あえて優しく問いかけると、リボーンは布団の上に飛び移った。
「ああ、観察だろう?」
「盗撮の間違いだっ! あるいは覗きっ! どっちも犯罪です!」
「何を今更。犯罪なんて言葉、マフィアの中じゃ無いんだぞ?」
「勝手に抹消するなっ! つーか常識を考えろっ!」
 思わず力の限りツッこんでしまった為、一気に目の前が暗くなった。
「うっ…」
 壁に背を付け、ずるずると座り込んでしまった。
「…さすがに今日は応えたみてーだな。まっ、今日ぐらいは宿題は無しにしといてやろう」
「えっ、ホント?」
「ああ、女性のパワーの凄まじさを知っただけでも、十分に社会勉強になるからな。ただ、学校から出された宿題はやるぞ」
「うん、それは頼む」
 リボーンの勉強のやり方はキツイが、教え方は上手い。
 それにさすがに今日という日のせいか、先生達もあまり宿題は多く出さなかった。
 早めに休めることに、ほっとした。
「ところで、この花束は何だ?」
「ああ」
 リボーンが言っているのが、ランボから貰った花のことをさしていることがすぐに分かって、顔を上げた。
「大人ランボに貰ったんだ。ランボのヤツ、寝惚けてまた十年バズーカ打ったらしくてさ。バレンタインだし、いつも世話になっているからって」
「ふぅん…。それで白いバラか。アイツ…」
 軽くリボーンが殺気立った事に気付き、部屋の奥に移動した。
「えっ、白いバラって縁起が悪いの?」
「ちげーよ。お前、白いバラの花言葉知らねーのか?」
「うん。あっ、でも大人ランボ、リボーンに聞くといいって言ってたっけ。リボーンも同じ気持ちだからって」
 そこまで言って、まさか花言葉がダークなものかと一瞬考えた。
 しかしバラという花はそんな暗いものじゃないと考え直すも、不安は消えない。
「…アイツ、そんなこと言いやがったのか」
「うっうん。でも暗い言葉じゃない、よね?」
 恐る恐る聞くと、リボーンは再び花に眼を向けた。
「白いバラの花言葉は、『心からの尊敬』と『約束を守る』」               
「へっへぇ~。良い言葉だね」
 それで何故リボーンが殺気立つのかが分からない。
 頭に疑問符が浮かぶ中、リボーンは重々しく口を開いた。

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