フリーのシナリオライターとして活動しています
「だが一気に全部入ったぞ」
 そりゃあそうですけどね!
 僕は肩が上がるほど荒い息を繰り返しながら、それでも衝撃に耐えた。
 やがて深く繋がった部分から、じわじわと快楽が背筋に上ってくる。
「あっんっ…! はあ…!」
 出る吐息も熱い。
 彼を下の孔で咥えたまま、ゆっくりと腰を回し、体に馴染ませる。
 そして再び彼の首に両腕を回し、抱き着く。
「イザヤ…」
 彼の首筋に顔を埋め、匂いを嗅ぐと、下半身に甘い痺れが走る。
 そうして熱に浮かされたように、腰を上下に動かし始めた。
「あっああっ…イザヤ、イザヤ!」
 こうなるともう自制心など無い。
 ただ無我夢中で、彼を貪るだけ。
 今度は両膝を立て、自分から彼を深く招き入れる。
「はっん、くぅっ…! イザヤぁ…」
「そう何度も呼ばなくても、ここにいるだろう?」
 そう言いながら僕の顔を両手で包み込む。
 僕は誘われるまま、彼に激しくキスをした。
 幸福に、身も心も満たされる―。
 幸せだと思えるこの瞬間が、泣きそうになるほど嬉しかった。
 自分の中の前立腺を、彼の膨らんだ先端で押し潰すと、声にならないほどの刺激が全身に走る。
「あっ、イザヤっ…! あなたが欲しい…もっと欲しいっ!」
 切ない感情を眼に宿して、イザヤを真っ直ぐに見つめた。
「良いだろう。くれてやる」
 スっと眼を細め、僕の膝裏に両腕をくぐらせると、その手は腰を掴んだ。
 そして息ができないぐらい、激しい挿入が始まる。
「ああっんっ! イザヤ、気持ち良いっ…!」
 自分の中ではズチュズチュと互いの肉が擦れる音が響き、部屋の中では互いの体がパンパンっとぶつかる音が響いていた。
 僕はたまらず片腕を外して、勃ち上がっていた自身を擦り始めた。
 淫靡な音と匂いに、すでに羞恥心も何もなく、ただセックスの快楽に溺れていく。
 やがてこれ以上ないくらいに熱く大きくなった彼の欲望は、僕の中に深く差し込んだまま小刻みに、それでも強く動いてきた。
「あっ、あっ…やぁああっ!」
 イザヤに衝動のままに揺さぶられ、僕も自分のを激しく擦り上げる。
 そしてグッと深く繋がったまま、中に熱い液体が注ぎ込まれる。
 何度も大量に出されて、僕もたまらず出してしまった。
「あうっ…んっ、はあはあ…」
 二人が繋がった所から、ツーっと何かが溢れ出してくる感触がある。
 …何もこんなに大量に出さなくても。
 いや、僕もいっぱい出しちゃったしなぁ。
「あ~、すみません。お洋服、汚してしまって…」
「構わない。あとで洗わせればいい」
 洗う人ってトランプだよな、絶対。
 僕は心の中で深く詫びた。



「…よし、誰もいないな」
 イザヤことデスの部屋から、僕は気配を消してこっそり出た。
 しかしすぐにラバーの部屋の扉が開き、この時一番会ってはいけない人物と鉢合わせしてしまった。
「おはよう、マジシャン。…何でデスの部屋から出てくるの?」
 不機嫌なオーラを出しつつあるラバーから、一定の距離を取って、僕は手にした紙袋を後ろに隠した。
「おはよう、ラバー。よく眠れた?」
 僕は話題をずらそうとしたが、ラバーの視線は紙袋へと向かう。
「何それ? デスから貰ったの?」
「いっいや、頼まれた物と言った方が正しいかな?」
「ふーん」
 誤魔化し笑いを浮かべる僕の元へ、スタスタと歩いてくるラバー。
 そしていきなり眼にも止まらぬ速さで、僕の手から紙袋を奪った。
「あっ、コラッ!」
「中身は…デスの服、か。デスは昨夜、マジシャンの部屋に泊まったんだ」
 ぐっ…! 
 鋭い。
 やっぱり長年の付き合いがあるから、察してしまうんだろうな。
「…うん、まあ」
「ふぅ~ん」
 冷や汗がダラダラと背中に流れる。
 何せラバーから不穏な気配を感じるからだ。
 今絶対、おもしろくないと思っているはず。
 昨夜はあの後ベッドに移り、ずっとセックスしていた。
 そして朝、デスに起こされ、二人で風呂場へ行ってまた……と、朝から濃いことをしていたワケだけど。 
 問題はデスの着替えだった。
 昨夜の服はトランプに洗ってもらうことになったが、今着る服がなかった。
 なので着替え終えた僕が、デスの部屋に行き、代えの服を持って出て来たところだった。
「デスってさ、冷めてるように見えて、意外と執着心が強いよね」
「そっそうかな?」
「特にマジシャンに関しては、ね!」
 ラバーは顔をしかめながら、紙袋を僕の胸に押し付けてきた。
「オレに見せつけるように、マジシャンを誘ってくるし、その証拠も付ける。キスマークにオレが噛み付いて上書きしたら、また新しいキスマークを増やす。ホッント執着心が強い」 
「あっ…ははは」

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【2012/01/03 08:48】 | BL・<Fascinated by the darkness>
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