フリーのシナリオライターとして活動しています
 それどころかあんまり成果が上がっていないことを、責められるかもしれない。
「でもケイトの相手、続けては辛いでしょう?」
「レンだって昨夜の疲れが残っているんだろう? それに仕事とそっちは別だって」
「うん…」
 口の周りをクリームだらけにしながら、レンは申し訳なさそうに俯いた。
「今日はゆっくり休む約束だろう? 夜も早く寝なよ」
「…分かった」
 ケーキを全て平らげたレンは、手で口の周りを拭こうとした。
「あっ、拭いてあげるから手は止めて」
 慌ててティッシュを取る。
「ん~。舐めて取って」
 そう言って可愛らしく顔を寄せてくる。
 コレを断る男は、あんまりいないだろうな。
「しょうがないな」
 僕は苦笑し、レンの顔を両手で包み込み、舌を伸ばす。
 買ってきたケーキはイチゴのショートケーキ、シュークリーム、チョコレートケーキとクリーム系が多かった。
 家の中ではレンも子供っぽい一面を見せるので、こういうことをすることもある。
「ふふっ、くすぐったい」
 口の周りを舐めていると、レンが嬉しそうに笑って首を竦めた。
「こぉら、動くな」
「だってユウマの舌使いって、いやらしいんだもの」
 …いやらしい? 
 はじめて言われただけに、ちょっとショックだ。
「口の周りをクリームだらけにしているお子様に言われたくありません。二十歳越えて、情けないと思わないの?」
 そう言いながら、上唇を舌でなぞる。
「んっ…。ユウマが甘やかすからじゃない?」
「それは否定できないな」
 レンは腰を浮かせ、僕の膝の上に乗ってきた。
 そうすると顔がより近くなる。
 レンの魅力的な笑みを間近でみると、鷹近の気持ちが理解できてしまうから怖い。
 聖書に出てくる天使のような愛らしさと、小悪魔の魅力を併せ持つレンならば、堕ちない男なんていないだろう。
 レンは魅惑的な笑みを浮かべ、細く白い指で自分の唇に触れた。
「ねっ、口の中も味わってみない?」
「ラバーはいつもそうやって、ターゲットを虜にしているのか。恐ろしいね」
「話術で人を誑かすマジシャンには言われたくないよ」
 どっちもどっちか。
 タチが悪いことには変わりない。
 所詮、同類なんだな僕達は。
 思わず皮肉な笑みが浮かんでしまう。
「じゃあ口開いて」
「うん」
 唇に軽く指で触れると、うっすらと開いた。
 レンの唇を舐めながら、舌を口の中に入れる。
「んんっ…」
 レンの両手が僕の背中に回る。
 僕も片手をレンの後頭部に回し、もう片方の手は腰に回して引き寄せた。
 レンの口の中は甘い。
 まあ見た目も漂ってくる匂いも甘いけど。
 口の中を舐めまわしているうちに、舌を絡めてきたので応えてあげる。
「んっ、ちゅる…」
「はぁん…ちゅぅ、ぅん」
 音を立てながら舌を吸い上げ、時に甘く噛むと、レンの体がびくんっと跳ねる。
 レンの唇から顎に伝う唾液を舐め取り、再び口の中に舌を差し込む。
「んふぅっ…ユウ、マぁ…」
 間近で潤んだ瞳が、僕を見ている。
 コレはちょっとヤバイかな? 
 白かった頬が桜色に染まり、何とも言えない色気が出てきている。
 唇から洩れる声や吐息も甘く、レンの理性がぶっ飛びそうになっていた。
 それにレンは足を広げて僕の膝の上に乗っているワケで……お腹に当たるモノが硬くなりつつあるのは、かなーりヤバイ。
「ふっ…ちょっ、レン。ストップ、マズイって」
「ヤダっ、止めないで!」
 慌てて離れようとしたが、恐るべき力で引き寄せられ、再び唇が重なる。
 レンの方が職業上、僕より人を殺している数が多い。
 しかも接近戦が大の得意なので、力では負けているのかもしれない…。
 そのことにショックを受けている間に、レンの手が僕の服の中に入り込んできた。
「れっレン、ダメだって!」
「ヤダ。だってケイトとはセックスするんだろう?」
「それとこれとは別! イザヤにバレたら、お互い殺されるって!」
「それでも良い」
 そう言ったレンの瞳からは、正気がないように見えた。
 狂気の感情のまま、誘われてもな~。
「ユウマと一緒にケイトに殺されるなら、それでも良い」
 いやっ、良くない! 
 と言うか昨夜遅くまで鷹近に抱かれていたはずなのに、何でこうなる?
 考えられるのは…ストレス。
 大キライなタイプに媚を売り、体を許しているストレスが、性欲へと変わったとしか思いようがない。
 でもだからって、何で解消相手が僕?
「待った待った。もう少しでイザヤが帰って来るから、ね?」
 引きつった笑みを浮かべる。
 正直、あまり言いたくない言葉だった。
 けれどこのままじゃ本当に貞操の危機だ!
「ケイトよりも、ユウマが良い」

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【2011/12/18 00:07】 | BL・<Fascinated by the darkness>
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