BL・<Fascinated by the darkness>・12

2011.12.12(01:14)

 擦れるネクタイの刺激と、溜まっていた欲望が相まって、ベッドに大量に白濁の液を撒き散らしてしまった。
「あっあっ…んあ…んっんっ」
 出している間にも自ら腰を振って、快楽を貪る。
 鼻を刺激する精液の匂いや、腹や太ももにかかる液体をも興奮に変えて、何度も何度も射精した。
「とんだ淫乱だな」
「誰の…教育のおかげ、ですかね?」
 一度射精すると、ある程度思考能力が戻ってきた。
 涙で潤んだ眼で睨むと、イザヤは得意げに笑った。
「それは教師が良かったんだろうな」
 ぬけぬけと…。
「…そうですね」
 しかし本当のことなので、否定はできない。
「さて、次は俺の番だな」
 イザヤはまだイっていない。
 僕の中で、熱い楔となって深く突き刺さったままだ。
「あの、手の方は…?」
 一応聞いてみる。
 さっきから力の入れ過ぎで、痣になっていないか心配だった。
「こっちは最後だ」
「あー…そうですか」
 しかし予想していた答えが返ってきた。
 まっ、そう言うと思ったけどね。
「体位を変えるぞ」
 いきなりイザヤは熱を半分ほど抜くと、僕の足を持ち上げ、体を反転させた。
「うっ…!」
 ズルっと中の熱が回され、思わず呻いてしまう。
 僕の足を開かせると割って入り、再び腰を進めてくる。
「うくっ、うぅ…」
 ズンッと奥まで入れられる衝撃に、涙がこめかみを伝って流れる。
「泣くほど良いのか?」
「そっ…ですね。刺激が強過ぎて、意識ぶっ飛び…そ、です」
 実際飛んだら、無理やり現実に引きずり戻されるだろうな。
「なら好きなだけ、飛ばすと良い」
「なっ…がっ!」
 ―その後、言葉にならない声しか出ないほど、激しく責められた。
 けれど出る声は嬌声であって、悲鳴ではない。
 腰からせり上がってくる快感に、全てが飲み込まれた。
 背を弓なりに反らし、イザヤが与えてくる快楽に身を委ねる。
 僕の熱は一度射精した後も、何度も腹の上に欲望の液を撒き散らした。
 我慢していた分、その反動が出ている。
 ずっと出続けている気がして、少し怖くなった。涙も唾液も声も流れっ放し。
 今はただ、イザヤに抱かれることが嬉しくて仕方なかった。
 やがて眼の前が霞み、頭の中がぼんやりしてきた。
 強い快感は意識を飛ばしてしまう。

 パンっ

 …けれど頬を叩かれ、現実に戻される。
 予想していたことだけど、快感に溺れている時に平手打ちはないと思うな~。
「いっつぅ…」
「言い忘れていたが、意識を飛ばしたら戻すからな」
 強制的に、という言葉が抜けている気がした。
 けれど言葉は出てこない。
 喉がはり付くほど、乾いていたからだ。
 再び力強い律動がはじまる。
 イザヤの片方の手が僕の熱に触れ、扱き出す。
「んあっ、そこっ…!」
「悶えろ、ユウマ」
「っ!」
 思わず眼を見開いた。
 こういう時に名前を呼ぶのって、絶対に反則だ。
 毒のように体の全てを支配されてしまう。
「イザヤ…」
「俺だけにしか見せない、お前を見せろ」
 こういう時のイザヤは、欲情に溺れた男の艶のある顔をする。
 滅多に見ることのできない表情だ。
 ―だからこそ、逆らえない。
「なら、僕を夢中にさせてくださいよ?」
 自ら腰を浮かせて足を開き、誘うように挑発的な眼をして見せる。
「上等だ」
 イザヤは薄い唇を舐めると、僕の片足を肩に担ぎ、より深く差し込んできた。
「んんっ…!」
 そして差し込むスピードと同じ速さで、僕の熱を擦り上げる。
「はぁんっ、イザヤ、イザヤ…!」
 身も心も魂さえも、彼でいっぱいにしてほしい。
 自分の物など何一つないぐらいに、イザヤで満たしてほしかった。
 そう…この一時だけでも、彼を独占したい。
 こんな方法しか僕は知らない。
 彼はきっと愛なんて感情、理解できない。
 だからこうやって彼に好き勝手に抱かれることで、全てを預け・許していることを感じ取ってほしかった。
 無我夢中で腰を振り、彼を求める痴態を見てほしい。
 そしてまた次も抱きたくなれば良い。
 彼の愛情なんて求めていない。
 ただ傍に置いてほしい。
 彼の一番すぐ近くに……。
 不意に彼の顔が下りてきた。
 ぼんやりした眼で見ていると、胸の突起に噛み付かれた。
「いたっ!」
 いっ意識飛ばしていないのに! 
 …確かに集中はしていなかったけど。
 真っ赤に染まった突起を、今度は舌で転がしたり押し潰したりする。
 そのたびに電流のような痺れが胸から腰に行き、下半身に向かう。
「あっ、イザヤ…!」
 甘い吐息と共に名前を出すと、イザヤはニヤッと笑みを浮かべる。

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