フリーのシナリオライターとして活動しています
「ふふっ。濃いのがいっぱい出たね」
 彼は笑いながら、腹に飛び散った白い液体を指ですくい、擦る。
「なぁっ!」
「じゃあ次は僕の番だね」
 いきなり両腕を掴まれ、上半身を起こされた。
「えっ、えっ?」
 訳が分からず眼を丸くする俺の前で、彼は膝を立てて腰を浮かした。
 すると彼の欲望が目の前にっ!
「かっ櫂都さんっ?」
 整った顔立ちと反して、こっちはあまりに男として立派だった。
 …別の意味で顔が熱くなる。
「銜えて」
「…へっ?」
 突然の言葉に、今度は頭の中が白くなった。
「空耶くんの口で、銜えて」
「………」
 返す言葉が、見つからなかった。
 彼は笑みを浮かべているものの、まとう空気から本気ということは読み取れる。
 つまり、目の前の、コレを、銜えろと…。
 …しかも拒否したら、無理やり口の中にねじ込んできそうだ。
 自分の意思があるか・ないかの違いで、やることは避けられないだろう。
 それならまだ、自分の意思がある方が良い。
 俺は半勃ちの彼の熱を両手で掴んだ。
 ずしっと重みを感じ、少し顔が歪んでしまう。
「あの、先に言っておきたいんですが…」
「ん? なに?」
「…全部は入りませんからね」
「やってみなくちゃ分からないだろう?」
「ひっ…!」
 喉の奥から短い悲鳴が出てしまった。
 この人…絶対に入れる気だ。
「どっ努力はします…」
「頑張って」
 いきなり突っ込まれないように、もたついている暇はない。
 口を開き、喉の奥を開くように舌を出した。
「んっむ…」
 裏筋に舌を這わせ、ゆっくりと口の中に入れていく。
 はじめて感じる自分以外のオスの匂いと食感に、軽く目眩を覚える。
 半分ほどで一旦止まり、口の中の唾液を欲望に塗り込める。
 そして喉の奥を閉じないように、少しずつ根元まで銜えた。
「ああ…良い眺めだ」
 彼はうっとりした声で、俺の頭を撫でた。
 それがとても気持ち良くて、喉を開いて更に銜え込む。
「やればできるんじゃないか。良いコ良いコ」
「んんっ、ぐっ」
 舌を伸ばしているせいで、唾液が口の端から流れ落ちる。
 顎も口も痛くなるほど、彼の欲望は膨れ上がっていた。
「後は口の中に出し入れして、僕を気持ち良くさせて」
「ふぁい…」
 とりあえず半分ほどまで抜くと、口の中が楽になった。
 …完全に主導権を握られている。
 でも逆らえない。
 彼が好きだから。
 ようやく体ごと、俺の方を向いてくれているのだから、彼の機嫌を損なうことはしたくない。
 ……というか、できない。
 恐ろしくて。
 深く息を吐くと、俺は頭を動かしはじめた。
「んっんっ。ふっ、んふぅっ…!」
 口を窄め、口の中全体で彼を愛撫する。
 時には喉の奥まで銜え込み、舌を絡ませ、彼の熱を味わった。
「はじめてにしては上手だね」
 彼は俺の髪の間に指を入れ、熱っぽい眼で見下ろしている。
「それだけ僕のこと、求めていると思って良いのかな?」
 口の中は彼の熱でいっぱいだったから、言葉では返事ができない。
 代わりに行為を激しくすることで、答えた。
「…ふふっ、そうなんだ。そんなに僕が好きなんだ」
 彼の声に、喜びと淫靡な色が滲む。
 彼の欲望もしっかりと熱を持ち、勃ち上がっているのが嬉しかった。
 俺のしていることで彼が気持ちよくなってくれるのならと、一心不乱に愛撫を続けた。
「はぁ…。もうそろそろいいよ」
 でもまだイかないまま、彼は腰を引いて欲望を出させた。
「えっ、でも…」
 俺の口からは唾液と、彼の先走りの蜜が流れる。
「イく時は下の方の口で、ね?」
 それってやっぱり…そう、なんだろうな。
 途方に暮れている間に肩を掴まれ、ベッドに押し倒された。
 そして足を大きく開かされ、膝をまげられる。
 下半身が丸見えだが、もう後には引けない。
 彼は太ももに手を添えると、そのまま顔を下げてきた。
 何をするつもりなんだろうと見ていた俺の眼に映ったのは、彼が窪みに舌を這わせているところだった。
「かっ櫂都さんっ? 何をっ…」
「だってココ濡らさなかったら、痛い目見るよ?」
 …彼が言うと、何でこうも現実味があるんだろう?
「だから、大人しくしててね?」
 にっこりと微笑みを浮かべる彼を見て、俺は硬直し、そのまま枕に頭を落とした。
 …逆らえない。
 彼は唾液に濡れた舌を、再び窪みに当てる。
 ぴちゃっ…という水音に、耳を塞ぎたくなってしまう。
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【2011/09/16 00:13】 | BL・<空に月が輝く時>
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