マカシリーズ・【携帯彼氏の災難!?】18

2017.07.16(14:51)

 今日はそれだけで、店を出た。
「マミヤとの生活はどうだった?」
「まるで男版のマカと暮らしていたカンジよ」
「ラブゲージは大丈夫だったか?」
「ええ。マミヤもわたしも、互いに良い親友関係が築けたわ」
「なら良かった」
 ルカにマミヤを預けた後、あえて互いに連絡を取り合わなかった。
 ケータイの内容は彼等に知られてしまうし、それに何となく…互いのことは知らないほうが良いように思えた。
「マカの方はどうだった? ハズミ、マカのキライなタイプだったから、ちょっと心配してたのよ」
「…ああ、そうだったな」
 いつの間にか、忘れていた。
「まっ、良い暇潰しになったさ」
 そう言って見上げた空は、とても澄んでいた。
 …今この時も、望まぬ死を迎えている者はいるのだろう。
 そしてその後もどうなるかは…本人次第だ。
 普通ではない私達だが、その私達でさえ人間は恐ろしいと思ってしまう。
 生きていても厄介。
 死んでも厄介。
 …だけど長く一緒にいたいと思える存在。
 憎くも、愛おしく思える存在。
 それが―人間だ。

 一週間後。
 ソウマから連絡があり、ルカと駅前で待ち合わせをして、店へ向かった。
 ドアを開けると…。
「あっ、いらっしゃい! マカ!」
「いらっしゃい、ルカ」
「お待ちしてましたよ、お二人とも」
 店内には…羽澄と真宮、そしてソウマの3人がいた。
「まっ真宮ぁ!」
 ルカは感極まり、真宮に抱きついた。
 私は肩を竦め、青のエプロンをしている羽澄の元へ行った。
「―お帰り、というべきか?」
「うん。ただいま、マカ」
 そう言ってハイタッチ。
「上手くいったようだな」
 ソウマに声をかけると、頭を下げてきた。
「次期当主のご命令ですしね」
「セツカはどうした?」
「疲れて眠っていますよ。一週間、ほぼ徹夜でしたから。ああ、あとキシくんもですね」
「そうか」
 今回、二人には本当に世話になった。
「でもまだ、信じられないんだよね。…オレ、ちゃんとよみがえったのかな?」
 羽澄が手を握ったり、開いたりした。
 なので私はぎゅっと羽澄の頬を抓った。
「ひだっ!」
「どうだ? 実感できるだろ?」
「できるできるっ!」
 涙目になったので、離してやる。
「う~。マカってケータイにいる時から、変わらぬ接し方だよね」
「それが私だ。…良い悪友だろ?」
 そう言ってやると、羽澄は軽く笑った。
「うん! オレの悪友だよ、マカは」

 …もう一つの選択。
 それは我が血族の一部となること。
 まあいろいろなところは秘密なのでカットするが、ようは我が血族に仕えることを条件に、この世に肉体を再び持つことを許すという内容だ。
 普通の人間として、最期を迎えるか。
 人成らざる者として、よみがえるか。
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