マカシリーズ・【携帯彼氏の災難!?】13

「ヒミカは優秀な男に好かれたものだ」
「本人はそれを喜んではいないみたいだね」
 セツカが笑う。…イヤな笑い方をする。
「笑える立場じゃないだろ? セツカ。ウチの恋愛運の無さは、血筋から来ているんだから」
 セツカの笑顔が凍った。それこそピキーンッと音が聞こえるようだった。
「ともかく、コレで何とか出来るといいんだが…」
 シヅキは心配性だな。…いや、本気で案じてくれるんだから、人間みたいだ。
「ありがとう。何とかしてみせるさ。それよりセツカ」
「なっなに?」
 未だに顔が固まったまま、セツカは私を見た。…ちょっと不気味だ。
 私はキシから貰った茶封筒を、セツカに差し出した。
「ちょっと読んで見てくれ」
「うん」
 セツカは受け取り、中の書類を出して、読んだ。

―十分後。

「…ふぅん。まっ、普通の人間が作ったにしては、立派なんじゃない?」
「このシステムなんだが、ラブゲージというものをなくして、ただケータイに落とすということは可能か?」
 私はケータイを取り出し、振った。
 二人は顔を見合わせる。
「まあ…不可能ではないと思うけど…」
「どうした? マカ。何でそんなことを言い出す?」
「便利だと思ってな」
「べっ便利?」
 途端にシヅキがあきれ顔になった。
「ああ、何かと使える。ケータイで使いたい機能は言えばやってくれるし、私が忘れてたこともケータイに入力していれば教えてくれるからな」
「…確かにマカらしい意見だね。恋愛が絡んでいないところが、特に」
 …失礼なヤツだ。
「やめやめ! マカ、いくらなんでも人間離れし過ぎてる。お前は人間の世界で生きていきたいんだろ? あまりおかしなことはするな」
「シヅキってうるさいよね」
「何だと? セツカ」
「そっちこそやめないか! 分かった、やらない。セツカも忘れてくれ。ただの戯言だ」
「…分かったよ」
 セツカは書類を封筒に入れ、テーブルに置いた。
「―で? コレで終わり?」
「結果は出せるところまで来た。後は…」
 それを行動に移すかどうか。
 私はふと思い付いた。
 …もしかしたら、シヅキの意見を無視せず、私の戯言は叶うかもしれない。
 私は黙ってセツカを手招いた。
「?」
 何も言わず、セツカは私に近付いてきた。
 私はセツカの耳に、思い付きを言う。
 しばらくして離れたセツカは、難しい顔をした。
「…まあ何とかしてみるよ」
「頼む」
「お~い、一体何なんだよ」
「まあ、な…。解決法の一つとして、試してみたいことがある」
「にしても、驚いたね」
「うん?」
 セツカはにんまり笑った。
「マカがそんなこと言い出すなんて。前のキミなら、ためらい無く消していただろうに」
「消すには力を消耗する。…何だ? お前の力を分けてくれるのか?」
 そう言って手を伸ばすと、セツカは慌ててシヅキの背後に隠れた。
「ごっゴメン! 悪ふざけ過ぎた」
「反省しているなら良し。それを結果として出してくれるのなら、なお良し」

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ジャンル : 小説・文学

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