マカシリーズ・【携帯彼氏の災難!?】9

2017.07.14(20:27)

 忌々しそうに私を睨んでくる。
「黙れ」
 だが私も負けない。
 彼女を抱き締めたまま、男を睨み返した。
「私の眼の届くところで、余計な事件を起こすな。己が死を受け入れられぬ半端者がっ!」
 ぐっ、とケータイに気を入れる。

バチバチッ!

 握っているケータイから電気が放たれる。
『うあっ!』
「道連れがいなければ成仏も出来ないか? そういう存在こそ、私を一番苛立たせる! とっとと消えろ!」

バチンッ!

 最後に強烈な電気を放ち、ケータイの画面は黒く染まった。
 黒い画面に映るのは、私の赤い両目。
「ふぅ…」
 …いささか気を使い過ぎた。
 まさかこの子から、気を奪うワケにもいかないしな。
『マカ! 大丈夫?』
 ハズミが声をかけてきたので、私は自分のケータイを見た。
「…何とかな」
『アレ? キミの両目…赤い?』
「ああ、ウチの血族は力を使うとこうなる…。私は万物の気を使うからな」
 一時、私のことが都市伝説になったこともあったっけ。
 そんなことを思いながら、ハズミの心配そうな顔を見る。
「ハズミ、悪いがカエデに電話を通してくれ」
『うっうん、分かった』
 するとハズミの姿が消え、カエデの電話番号が画面に映った。
 私はケータイを耳に当てた。
「マカ様? どうされました?」
「ああ、カエデ。悪いんだがな…」

 2時間後。
 私は自宅のマンションのリビングのソファーで、のびていた。
「とりあえずあの少女は記憶を操作して、家に帰らせましたわ。よろしかったですか?」
「…ああ、手間をかけさせたな」
「マーちゃん、大丈夫ぅ?」
「はい、お水」
 レイラがストローを差し出してきたので、私は寝そべったまま啜った。


付き合う災難
「でもまあ…助かって良かった。まさに危機一髪だったがな」
「良いことしたねぇ。イイ子イイ子」
 モモが頭を撫でてくれた。
「しかし…予想以上に向こうの力は強い。私にこんなに疲労させるなんてな」
「消滅させたせいもあるでしょう? マカさん、無茶しすぎ」
「そう言うな、レイラ。あの子を助けただけでは終わらなかったんだからな」
 そう、現況を何とかしないことには、解決したとは言えない。
 私は深く息を吐いて、テーブルの上のハズミを見た。
『マカ、少しは落ち着いた?』
「まあな。休めば回復する」
 多少は…。
「今日は早目に休むか」
 起き上がるぐらいには回復出来た。
「あっ、それでは準備を…」
「いや、今夜はハズミと二人にさせてくれないか?」
 そう言うと三人は不安そうな顔になる。
「ちょっと話し合いたい。何、終われば声をかける」
「…分かりました」
 カエデの了承を得たので、私はケータイを持って、自室へ入った。
『…話しって?』
 ハズミの表情は、先程から暗い。
 私は座椅子に座り、テーブルにケータイを置いて、ハズミと向かい合う。
「いや、ちょっとな。お前の方が私に聞きたいことがあるんじゃないかと」

スポンサーサイト

コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://hosimure.blog33.fc2.com/tb.php/1124-80929918