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マカシリーズ・【携帯彼氏の災難!?】8

 …この手のものは、まず自分を自覚させることが大切だったから。
 わざと話を聞かせていた。
「…いや、正確には成仏の仕方を探している。残念だが私は一緒には逝ってやれない」
『そっか…』
 ラブゲージが100になれば、携帯彼氏と同じ死に方をする。
 彼等はすでにこの世にいない存在。
 しかし未練があり、この世に存在し続けた。
 そのことをある意味利用され、こんな形で存在し続けている。
 ラブゲージがゼロになれば、それも死に繋がる。
 どちらにせよ、良いことは無い。
「安心しろ。お前が荒事を起こさない限り、私達も手荒なことはしない」
『うん…』
「お前だっていつまでもココにいてもしょうがないだろう? とっとと輪廻を巡るべきだ」
『うん、そうだね』
 しかし返ってくる声は落ち込んでいる様子。
 私は歩道橋の階段を上りながら、考えた。
 人を慰める言葉なんて、ミナ以外に言ったことがないからな。
「それにな…」
 なおも言おうとして、目の前の光景に言葉を失った。
 歩道橋の下は交通量が多い道路。
 そこへ落ちようとしている女子高校生がいる。
 しかも彼女の姿にブレて、異形のものが見える。
 ギリギリ人の形を留めた肉の塊が、彼女を落とそうとしているように見える。
 その彼女の手には、ケータイが…。
「…おい、ハズミ。あの子はまさか」
 そこまで言って、私は自分のケータイを彼女へ向けた。
『ヤバッ…! マカ、あの子ラブゲージ100の状態になってる!』
「くっ!」
 咄嗟にカバンを放り出し、ケータイを握り締めたまま走り出した。
 しかし彼女に近付くにつれ、霧のようなものが見えてきた。
 しかも…体が重くなっていく。
「おい…。コレは…」
 何かの力が動いている。
 ついに私の体は止まってしまった。
 彼女との距離は2メートルぐらいなのに!
『マカ!』
 しかしハズミの声で、冷静になった。
「こんなのに…負けるかぁ!」
 集中して、体の中心に気を溜めた。
 そして気は体のすみずみにまで広がっていく。
 わずかに体が動き出す。
 彼女はすでに、手すりから体を乗り出している。
「うぐぐぐっ…!」
 思った以上に、力が強い。
『マカ! 頑張って!』
「分かって…る!」
 一度目を閉じた。
 体から熱が湧き上がる!
 気を体内で爆発させた。
 目を開ければ、体は自由に動く。
 私は一気に駆け出し、彼女の肩を掴み、そのまま倒れ込んだ。
 ぎっギリギリだった…。
 すでに彼女の上半身は手すりの向こうにあったから…。
「うっ…」
 彼女は苦しそうに顔を歪め、しかし意識は戻らない。
 私は彼女の手から、ケータイを奪った。
 眼鏡をかけた真面目そうな男が、待ち受けに写っていた。
『邪魔するなよ…!』

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テーマ : 怪談/ホラー
ジャンル : 小説・文学

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