マカシリーズ・【携帯彼氏の災難!?】1

2017.07.13(19:27)

あらすじ
 【携帯彼氏】がマカの元へ!? 普通の女の子とは全く違うタイプのマカに、さすがの【携帯彼氏】もタジタジになる?
 『携帯彼氏』を読んで、ぜひ【マカシリーズ】で書きたいと思いました。 
 かつてのクラスメートの女の子から、携帯彼氏・ハズミを押し付けられてしまったマカ。
 その存在に困り、何とか開放する為動き出すも、共にいるうちに情が移ってしまい…。
 携帯彼氏に対し、出したマカの選択とは…!?
 珍しく、ラブコメ風に仕上げています。

災難のハジマリ
「あっ、ケータイ教室に忘れちゃった。ちょっと取ってくるから、ミナ、先に行ってて」
「うん、分かったぁ」
 友人のミナを先に移動教室へ向かわせ、私、マカは教室へ早足で戻る。
 昼休みが終わり、次は音楽室で音楽の勉強だ。
 なのにケータイを机の中に入れっぱなしにしてしまった。
 高校三年にもなって、ちょっと情けないかもしれない。
「早く行かないとな」
 ぼそっと低く呟き、教室の引き戸を開けた。
「ひっ…!」
 …ところが予想外の展開。
 一年の時、同じクラスだった女の子が、私の机の中に手を突っ込んでいたのだ。
「…どうしたの?」
 あえて明るく聞いてみた。
 財布は持っている。貴重品と呼べるのはケータイぐらいだ。
 しかし彼女の手には、私のシルバーのケータイが握られている。
「あっあのっ…あのっ!」
 …だが、彼女はもう片方の手で、真っ赤なケータイを握り締めている。
「ごっごめんなさいっ!」
 そう言って彼女は後ろの引き戸から教室を出て行った。
「…何なんだ? 一体」
 私は不審に思いながら、駆け足で自分の机に向かう。
 机に手を突っ込み、自分のケータイを取り出した。
 そして開けて見る。
『あっ、はじめましてぇ』

バタンッ!

 …閉じた。
 何か今一瞬…ヘンなのが見えた。
 恐る恐るケータイを開く。
『いっきなり閉じるなんてヒドイなぁ。ちゃんと挨拶したのに』
 ………。
「…何だ? お前は」
 ケータイの待ち受け画面に、一人の青少年が写っていた。
 確か私の待ち受け画面は、自分で撮った桜の写メだった。
 なのにいつの間にか、変な男に代わっている。
『あっ、オレはハズミって言うんだ。よろしくね』
 ………。
 ………………。
 ………………………。
「幻覚か…」
『えっ、イヤっ、違うよ! オレはちゃんとキミのケータイの中にいるんだって!』
 しかも会話まで出来る。
 酷い幻覚だ。
 疲れているんだな。
「さて、授業に遅れる」
 私は再びケータイを閉じ、足早に音楽室に向かった。

災難のハジマリ /知ることの災難
 その後、私は一切ケータイを開かなかった。
 けれど帰り道の途中、ケータイが電話の着信を知らせる音楽が流れ出した。
「あっ、ミナ、ゴメン。ちょっと電話」
「うん、分かった」
 ミナから少し離れ、私は電話に出る。
「はい、マカです」
『やぁっと出てくれたぁ!』
 …さっきの幻覚の男の声だった。
「間違いです」
 そう言ってブチッと電源ごと切る。
「誰からだったぁ?」
「間違い電話だった」

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