【ケータイ電話の都市伝説】・4

『都市伝説はすぐ側に』
「そっかなぁ」
「そうそう。それより早く問題解いて。昼休み、終わっちゃう」
「うっうん」
 慌ててノートに向かうミナを見て、マカは微笑みながら頭を撫でた。
「まったく。ミナは可愛いわね」
「えへへ」
 嬉しそうに笑うミナを見て、マカは思った。

―ああ…。この子の気は本当に美味しい―

 マカは若い人間の生気を喰う。
 しかしその食欲以外、普通の女子高校生と何ら変わらない。
 本当の年齢も学年と合っているし、見た目も変わることはない。

―ただ、力を使う時に眼が赤くなる以外は…―

 そして若い人間の生気を喰うこと以外は。
 マカの好物はミナみたいな純粋な心を持っている者。
 【解放】する力を持つ者のように雑多喰いはしない。
 普段は普通の食事で間に合わせているが、時々どうしてもたまらなく喰らいたくなる。
 けれど喰らい過ぎると、喰われた人間は倒れてしまう。
 一晩眠れば元に戻るが、都市伝説にまでなっているのなら控えた方が良いだろう。
 しかし今はもう大丈夫。
 ミナが側にいるから。
 側にいるだけで、食欲は落ち着く。
 だから平気。
「ん? マカ、どうかしたの? にこにこしてる」
「うん。ミナが側にいてくれて嬉しい」


『日常の中にある非日常』
「うん! あたしも嬉しい。ところでマカの進学先、あたしと同じ大学だけど、大丈夫なの?」
「もちろん。推薦でも良いけど、ミナと一緒に試験受けたいから、受験するよ」
「そっそうじゃなくてぇ。マカならもっと上の大学目指せるんじゃないの?」
「ああ、そんなこと。いーの。私はミナといたいから」
「マカ…。んっ、じゃああたし、頑張らなきゃ!」
「うん。一緒にいられるよう、頑張って」



 ―そう。頑張って。
 ずっと一緒にいられるように。
 その為なら、私は何だってやるから。
 私からあなたを奪うものは決して許さない。
 誰にもあなたを譲らないから…―


【終わり】

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